みなさんこんにちは!昭和時代の映画が好きな静原スズカです。
本日は、映画「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」の作品概要と感想を紹介させていただきます!シリーズ第31作です!
30作を超えてもまだまだ終わらない寅さんの面白さと優しさ、そしてやはり安定のストーリーを楽しめる作品となっております。
ストーリーのネタバレもありますので、まだご覧になっていない方はご注意ください。
それでは、よろしくお願いいたします。
映画の基本情報
作品名:男はつらいよ 旅と女と寅次郎
公開日:1983(昭和58)年8月6日
監督:山田洋次
脚本:山田洋次 朝間義隆
出演:渥美清 倍賞千恵子 吉岡秀隆 三崎千恵子 前田吟 下條正巳 都はるみ 藤岡琢也 笠智衆
※敬称略とさせていただきます。
ロケ地:新潟県佐渡市・新潟市・出雲崎町 北海道京極町 千歳市(支笏湖)
ストーリーは、
- 寅さん、旅先からとらやへ帰宅→満男の運動会へ行く!行かない!でケンカ→家出
- 寅さんは旅先の新潟で商売に励み、佐渡島へ渡ろうとする
- 同時に、大物歌手の京はるみがコンサート直前に逃げ出して、周囲のスタッフは大騒ぎに
- 佐渡島へ渡る船で寅さんと京はるみは出会います
- 民宿でまったりと過ごす二人。訳ありそうな女性には、あれこれ野暮なことは聞かない粋な寅さん。しかし、民宿のおばさんに「あの人は京はるみだよ」と言われて驚く
- 翌日も島を散策しながら楽しく過ごす二人だが、探し回るスタッフに見つかってしまい、お別れに...
ここまでシリーズを重ねると、恋愛というよりは娘を見守る父親のような役回りになってきた寅さん。これまで以上に、寅さんの懐の深さを感じられます。
全体を通して、歌や寸劇などエンターテインメントを感じられる内容となっていて、明るい気持ちで観ることができます。
個人的にはダン池田とニューブリードの皆さんが出演されていたことに、驚きと同時に嬉しすぎて感動しました(≧▽≦)好きなのです(笑)
ひたすら感想
僕はお嬢様なマドンナよりは、こういう働く女性の苦悩と懸命に頑張ろう!とする姿のほうが共感できるので、好きなストーリー展開です。
この点が、前作の「花も嵐も寅次郎」のマドンナとも繋がっています。何もかも投げ出して、数日間でも逃げたくなる気持ちがとてもわかります。(´;ω;`)
しかも、旅先で寅さんのような素敵なおじさんに出会えたらもう、最高です。もう一回、わたし頑張ろう!!って思えてきます。
マドンナは、売れっ子の大物歌手の京はるみで、都はるみさんが演じられています。
また、芸能プロダクション社長役で藤岡琢也さんも出演されています。
冒頭部分恒例の夢の場面は、時代劇のような舞台仕様で始まります。
吉岡秀隆さん演じる満男くん、かわいいです。幼いながらも存在感があります。やはり現在も役者さんとして活躍されているだけあります。
寅さんが劇中で旅先から持ち帰ってきた佐渡の金山で採った金は、後の伏線にも感じられます。
それにしても、時代劇仕様の演技でも、みなさんさすが役者さんです。うますぎます。
そして夢から目覚めたところで、旅役者の人に「あれは時代遅れだよ」と言われてしまう寅さん。
そうかもう80年代。寅さんのような人が時代遅れと言われる時代になってしまったのですね。少し、時代とのギャップが感じられてしまいます。
オープニングの歌では、細川たかしさんがクレジットとともにバーンと大写しになります。
あの演出には、観客の方々はおおーっとなったでしょうね。細川たかしさんは、前年の1982(昭和57)年に「北酒場」で大ヒットしています。
一方僕は、オープニング終わりごろにクレジットされた「ダン池田とニューブリード」が気になって仕方がありません。
満男の小学校最後の運動会へ、寅さんが見に行く?行かない?で揉めますが、寅さんはお祭りとお葬式では張り切ってしまいますね。
この場面はハラハラしてしまいます。寅さんの機嫌をそこねてしまうのが目に見えてしまうからです。
満男を鼓舞するシーンは、第50作のCMでも使用されていたのでなんだかキューンとします。
タコ社長(太宰久雄さん演じる)が小難しい本を持って寅さんと取っ組み合いのケンカをしますが、フーテンの寅さんとのギャップを強調しているようでおもしろいです。
旅先の新潟では、悲哀を感じるBGMが流れます。テキヤで稼ぐ寅さんですが、なんだか客層も時代とともに変わってきています。
同時に、都はるみさん演じる大物演歌歌手 京はるみが行方不明?!というスキャンダルも発生していますが、寅さんはそんなことも知らずに旅を続けています。
…とある食堂では女将さんの役で谷よしのさんが登場します✨なんだかホッとしますね。いつもありがとうございます。と言いたくなります☆
漁船で佐渡へ渡ろうとする寅さんが、ついにマドンナと出会います。
寅さんのおもしろいセリフ回し。もしかして都はるみさん、本当に笑っているかな?と思いました。
今回の寅さんは、旅先で子どもとの交流の描写が多い印象がありました。なんだかほっこりします。
今の時代は、気安く見知らぬ子どもに話しかけにくいので、時代のおおらかさを感じられます。
民宿を切り盛りするおばあちゃんとその孫と、京はるみの憂いのある売れっ子歌手との対比を、カメラワークで巧みに映し出しています。
寅さんはまだ、このマドンナが京はるみとは気づいてはいませんが、民宿のおばあちゃんに言われて察したのか?まさか?となります。
翌日は寅さんとはるみは、佐渡を観光します。佐渡、行ってみたいです。僕は札幌在住なので、昔から海は日本海の方が馴染みがあります。
はるみの歌声を聴いて、寅さんは帽子を落とします。寅さん、ついに京はるみと確信したのか?という描写をわかりやすく描いています。
休憩処でのシーンは、印象的です。寅さんと夢のような時間を過ごしたはるみと、はるみのことを思いやる寅さん。
そして、やがて仕事の迎えがきてしまい、現実に引き戻されてしまうという狭間を感じることができます。
そして柴又の平和な人々や生活ぶりが映し出されます。寅さんのいないとらやと朝日印刷はなんて静かで平和なんでしょうね。笑
待ってました!ダン池田さんが登場します。夜のヒットスタジオと思われるセットでリハーサルするはるみ。
演奏するニューブリードの皆さんと指揮をするダン池田さん。僕のテンション爆上がりです。
なんだか自分の好きな人や物って、必ずどこかで繋がっているのですね。夜のヒットスタジオも、男はつらいよも好きなんですよね。繋がっていて嬉しいです。
この31作で一番の笑える場面へと続きます。寅さん、それは犯罪ですよ!笑 帝釈天での源ちゃんとの絡みがおもしろいです。
夜は、寅のアリアが始まります。歌も交えていて、とても情緒ある場面です。
また、他の人には京はるみのことを言わないぞ、という優しさも伝わってきます。
とうとう、はるみがとらやを訪れます。もう柴又中大騒ぎです。大人気な演歌歌手だということが改めて思い知らされますね。寅さんとはるみが、二人きりで静かに話します。
今回の寅さんは、恋愛というよりは娘みたいに接していて優しさが感じられます。なんだかしんみりしてしまいます。
とらやの庭でファンサービスするはるみと、夢中で見ているとらやをはじめ、近所の人々。みなさん、本当のファンですか?素で聞いているのが伝わってきます。
それにしても、都はるみさんうますぎます。素敵です。なんだか、寅さんのシリアスな表情がたいへん印象に残ります。真剣な眼差しで、シリーズ中でも貴重な表情ですね。
東京でリサイタルを開くはるみ。招待されたものの、行かなかった寅さんの粋なプレゼントで、ジーンと来てしまいます。寅次郎わが道をいくでは、紅奈々子の引退レビューではこっそりと見に来ていたので、なんだかごっちゃになってしまいました。笑
ラストも、北海道の爽やかな風景が清々しい気持ちにさせてくれました。
まとめ
本日は、男はつらいよ 旅と女と寅次郎 についての感想を書かせていただきました。
シリーズ中後半など、このシリーズは恋愛よりはマドンナを温かく見守る感じでした。
やはり安定のストーリー展開で、見ていて安心します。色々と場面で対比があり、何回もみてだんだん良さを見つけることができました。
また、エンターテインメントを感じられて歌も楽しめる内容となっています。
仕事に疲れた時に観ると、寅さんの優しさで元気になれてオススメです♪
寅さん本当面白いです。次は何をみようかなーと、楽しみになってきます♪
皆さんもこの記事を読んで、この映画を観ていただければ嬉しいです!また、感想も共感していただければ嬉しいです(*’▽’)
それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
終
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