男はつらいよ 寅次郎純情詩集 映画紹介と感想

昭和関連

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今回は、映画「男はつらいよ」シリーズ第18作の寅次郎純情詩集のあらすじと感想、印象に残った場面のご紹介をさせていただきます。

この辺りのシリーズの寅さんは乗りに乗っています!!

様々なパターンのストーリーで新鮮に感じるものが多いですが、こちらの純情詩集もまたそのうちの一つです。

※ストーリーのネタバレもございますので、ご注意ください。

それでは、よろしくお願いします。

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映画の基本情報とあらすじ

まずは、公開日などの基本情報をご紹介します。

作品名:男はつらいよ 寅次郎純情詩集

公開日:1976(昭和51)年12月25日

監督:山田洋次

脚本:山田洋次 朝間義隆

出演:渥美清 倍賞千恵子 三崎千恵子 前田吟 佐藤蛾次郎 下條正巳 檀ふみ 京マチ子 浦辺粂子 笠智衆 ※敬称略とさせていただきます。

ロケ地:長野県上田市 新潟県南魚沼市(六日町)

ストーリーは、

  • さくらの一人息子の満男(中村はやと)の臨時担任の柳生雅子(檀ふみ)が、家庭訪問でとらやへ来る
  • 久しぶりにとらやへ帰ってきた寅さんが雅子に一目惚れ?し家庭訪問の邪魔をする→ケンカして家出
  • 寅さん旅先の長野県・別所温泉で再会した旅一座(坂東鶴八郎一座)で大盤振る舞いをし、無銭飲食で警察署へ(>_<)→さくらが迎えに行く
  • とらやへ帰宅した寅さんとさくら。家族でとがめている最中に雅子とその母親の(京マチ子)がお団子を買いにくる→寅さん綾に一目惚れ
  • 雅子と綾母娘のお屋敷へ度々出入りする寅さんは、柴又中の噂になってしまう
  • さくらが満男の小学校へ訪れたときに雅子にお詫びをする(寅さんが2人に迷惑をかけていると思ったため)
  • しかし雅子はむしろありがたいと言い、病気がちの綾の命がそんなに長くないことを告白して…

今回は実質マドンナは2人いるといった感じです。

檀ふみさんと京マチ子さん…お二人ともそれぞれ可愛らしさと美しさのあるマドンナです。

また、寅さんにとって綾は唯一の年上のマドンナで、亡くなってしまいます。

これまでは振られたり、タイミングが合わなくて失恋を繰り返していた寅さん。亡くなることで別れてしまうなんて悲しすぎます。

感想

もう、涙なくしては見られないお話です。もともと僕は男はつらいよを見ると、なぜか無性に懐かしくて泣けてしまいますが(;^_^A、こちらのお話は特にです。

前半のストーリーはおいおい!寅さん…(# ゚Д゚)とイラッとしてしまいます(家庭訪問の妨害や無銭飲食)が、後半は寅さん…優しすぎる…(´;ω;`)と思えてしまいます。

後半を際立たせるために前半をああいうストーリーにしたのでしょうか。さすがです!!

人間の死についてのテーマなので、重たい雰囲気の中に寅さんらしいユーモアも感じられます。

また、劇中の音楽も美しくて胸にぐっとくるものがありました。

印象に残った場面

続きましては、僕がこの映画を観て印象に残った場面をいくつかご紹介します。

前半~中盤

このシリーズは、場面の切り替えがはっきりと分かれているのでわかりやすいなと思います。

冒頭の夢の場面では、「シバマタ!トラ!!」というセリフが片言だけど、要点を掴んでいるところが面白かったです。

家庭訪問の場面は、おそらく皆さんも同じ感想を持つと思いますが、本当に「寅さん…それはないわぁ;^_^A」とイラッとしてしまいます

普段とらやにいないのに、家庭訪問の時に限って帰ってくるところがタイミング悪いですね…

ところで、家庭訪問の後に雅子を送る寅さんの場面では、雅子の自宅は「あの送電線の下の辺りよ」と言ったところを僕は見逃さなかったです!

※僕は鉄塔ファンなのです(笑)

たしかに柴又周辺は鉄塔や送電線がたくさんあります。

その後のケンカする夕食の場面ですが、家に入りづらい寅さんを見て「かわいそうに…」と心配するおばちゃんですが、いざ寅さんが帰宅すると無視して黙々と食事するところが「あらら(;^_^A」と思いました。

ここからは難しいなと感じるセリフが出てきます。

博はひとり息子の満男の将来に大きな期待を寄せています。しかし、自分ができなかった分に大きすぎる期待を寄せるのは、子どもにとって負担になっているのでは…と心配にもなってしまいます。

ケンカをして家を飛び出そうとする寅さんが、さくらに言った言葉は、ちょっと嫌味だな~💦と思ってしまいました。

家庭訪問の邪魔をしたことにまったく反省していないことがうかがえました。

別所温泉で旅一座の人たちのお芝居を見たときに、ペカーっと寅さんがライトアップされた場面が面白かったです(笑)

お芝居自体はしんみりとしているのに、対照的でした。

旅一座に大盤振る舞いしている時にふざけあっている場面は、前作の「寅次郎夕焼け小焼け」のお座敷を思い出しました。

もう大盛り上がりです(≧▽≦)

ちなみにこの辺りの場面では谷よしのさんが登場します。

後の場面で警察署の人たちとも仲良くなってしまいますが、寅さんは社交的で、誰とでも仲良くなれてしまうところはすごいですね!

仲良くなりすぎてお調子者になっていますが(^^;)

迎えにきたさくらは、寅さんに呆れて駅へ向かって足早に歩いて行きますが、出入口の段差でつまづいてしまいます。

ここはさくらはわざとなのか、本当につまづいてしまったのか疑問に思いました。

中盤~後半

寅さんとさくらがとらやへ帰ってきます。

ここからの場面がこの作品内で最大のおもしろシーンです。

寅さん、いや渥美清さんのアドリブで、とらや一同は面白さのあまり撃沈してしまいます。

タコ社長は豪快に笑い、おいちゃんは𠮟りながらセリフを頑張るも笑ってしまいます。

さくらは冷静にセリフを続けますが、博は背を向けて?笑っているのが分かります。(笑)

寅さんも思いのほかみんなウケたので、「へへっ」と笑うのがかわいらしく思えてきます(*^▽^*)

あのセリフは台本にはなんと書いてあったのか…疑問に思いました。

「俺もあの時バカだったから…」なのか「俺も反省はしていたんだけど…」なのか。

その直後に雅子とマドンナの綾の母娘が現れます。寅さんは綾に一目惚れします。

綾に「お名前は?」と聞かれて「とらじろうです…」ともじもじしながら答えるところがかわいいです♪

なんだか幼稚園生が人見知りしているみたいなのです(*^▽^*)

お話は飛んで、寅さんが雅子と綾に夕食に招かれた時のことを語りだします(寅のアリア✨)

情感たっぷりと、そしてロマンチックに語る寅さんは、たいへんお上品で文学的です。(笑)

そしてとらやの団欒を「お開き」にするのもあっさりとして早いのが面白いです。

次の日から寅さんは、足繫く綾の住むお屋敷へ通います!

そこに勤めるお手伝いさんがなんと浦辺粂子さんなのです!

僕は浦辺粂子さんのご存命の時は知らなかったのですが、おばあちゃんの代表のように優しくて、お茶目な雰囲気を感じられました。

寅さんは、源ちゃんを連れて、綾と3人でピクニックへ行きます。

ここの場面はとってもほっこりします。

3人のセリフは無いのですが、仕草や流れ音楽が優しい雰囲気を表現しています。

なんだかこの瞬間が、ずーっと続いてほしいなと思えてしまいます。(´;ω;`)

このシリーズは、途中で流れる音楽がとりわけ美しいので注目です!

もう一つ、印象に残った場面がございます。ここも男はつらいよファンの間では有名な場面です。

綾の病状は思わしくなく、寅さんがお見舞いへ訪れます。

その時に綾が「人間はどうして死ぬの?」という問いかけに、寅さんは寅さんらしく答えるところが、悲しさとおもしろさが入り混じって何とも言えない気持ちになりました。

秋も深まってさみしさを覚える中にも、温かさも感じられました。

寅さんとさくらの最後の場面も、今までの終わり方とは違うやり取りです。

柴又駅のホームで見送るところは、年末の雰囲気と二人の寂しい雰囲気が対照的で泣けてきます。

寅さんも年末年始は、とらやでゆっくりと過ごしてほしいものですが、一番の書き入れ時なので難しいのですね…😢

ちなみに、電車のドアが閉まる場面では、山田洋次監督やスタッフが反射して映っているように見えるのは気のせいでしょうか。

一瞬のことなので、ちょっとわかりづらかったですが…(・・?

最後に寅さんは、雅子の新しい赴任先の新潟の小学校へ訪れます。

その時にはさすがに長靴を履いていました。寅さんの長靴や雪の中の撮影が新鮮に感じてしまうのは、寅さんは冬の時期は暖かい地域へ、夏の時期は涼しい地域へ旅をしているからですね。

12~1月の雪深い新潟へ訪れる寅さんの愛情を感じられました…!

寅さんには幸せになってほしいと感じた作品でした

男はつらいよの映画では、時々死に関することが描かれていますが(マドンナの家族の死や知り合いの死など)、こういう風に描かれているのは新しい描き方でした。

なかなかにつらい失恋の形なので、寅さんには幸せになってほしいなぁと願ってしまうお話でした(しかしこの後まだまだ失恋は続いて行きますが(^^;))

恋愛に関する幸せではなくても、健康に幸せに暮らしてほしいです(´;ω;`)✨

本日は、男はつらいよ 純情詩集のあらすじと感想のご紹介をさせていただきました。

この記事を読んで、共感をしていただいたり、おもしろそうなお話だなーと思っていただければ嬉しいです。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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