静原スズカのまったりブログをご覧いただきありがとうございます。
HOKKKAIDO LOVE!!周遊パスを利用して網走駅~札幌駅までを特急オホーツクを利用した時の車窓をご紹介をします。
広大な北海道を駆け抜ける列車は、その場所でそれぞれ違いがあって最後まで飽きることなく車窓を楽しむことができました。
この記事を読んで、行ってみたいな、とか行った気分になっていただければ嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
早朝の網走駅
まだ真っ暗な4時半に起きて、宿泊先の北海ホテルの熱ーい温泉で目を覚まして、列車の旅の準備をします。
チェックアウトを5時半過ぎに済ませて、徒歩5分の網走駅まで歩きます。
やはり10月の朝は寒いですね!服の調節も大変です(^^;)
まだ6時前なので、ひっそりとしています。車通りもほとんどありません。
網走駅の始発列車はこれから乗車する特急オホーツクで、5時56分です。
改札を通ると、他の乗客の方が撮影をしたり、列車を眺めていました。
「みんな朝早いな~!僕はいつもは7時半に起きているから新鮮な光景♪」と吞気な自分です。
この後の悲劇も知らずに・・・
特急オホーツクの紹介
いよいよ憧れの特急オホーツクとのご対面です!
特急オホーツクの停車駅は札幌駅、岩見沢駅、滝川駅、深川駅、旭川駅、上川駅、白滝駅、丸瀬布駅、遠軽駅、生田原駅、留辺蘂駅、北見駅、美幌駅、女満別駅、網走駅です。
営業距離は374.5㎞で所要時間は約5時間半です。
網走駅から旭川駅は石北本線を、旭川駅から札幌駅は函館本線を使用します。
現在は特急大雪と合わせて一日4往復運行されています。
僕は5年くらい前からこちらの特急に乗りたかったのですが、なかなか機会が得られなくて今回ようやくの乗車となりました。
ん?この車両、なんだか見たことあるな…と思ったら以前函館行きの北斗を使った時に乗った車両ではありませんか。
キハ183系…1986(昭和61)年デビュー。過去にはおおぞら、とかち、サロベツ、北斗で運行されていました。
僕は鉄道車両にはまったく詳しくありませんが、こうしてこの車両に再会出来た時は久しぶりに友人にあったような気持ちになりました。
オホーツク地方からは遠いなと感じる札幌が、こうして行先として表示されると「つながっている」と思えさせてくれます。
だいぶ老朽化が進んでいる車両ですが、これもまた味わい深さがあります。
あっという間の網走滞在でしたが楽しかったです!また来たいです。
暖かい車内は、冷えた身体にしみわたりました。
そして5時56分、終着札幌へ向かって出発です。
石北本線の紹介
石北本線は1912(大正元)年から前進の旧網走線から始まり、1932(昭和7)年に石北線として全通したので今年で90周年が経ちます。
北見・網走方面への交通のためにいくつかの路線(旧網走線、旧湧別線、旧石北線)を繋ぎ合わされて完成した路線です。
新旭川駅~網走駅間の234.0㎞の距離で結ばれています。
石北線をはじめ路線は難工事で、特に常紋トンネル(留辺蘂町~生田原町)では建設工事にあたった人の人柱が建てられて、なんと後年には人骨も発見されたという話は有名です。
他で石北本線の特徴のひとつといえば遠軽駅の線路がスイッチバックになっています。
※遠軽駅はまた後ほどご紹介します。
冷たい空気の中を走る列車の車窓紹介
発車してしばらくは蛇行する網走川と並走します。
網走湖です。とても大きかったです(32.28㎢)。朝焼けがとてもキレイですね。
網走湖は夏はボート大会、冬は湖面が凍るのでワカサギ釣りが楽しめます。また網走湖畔温泉もあるそうです。
うっすら明るい空を見ながら変化する車窓を楽しみます。
6時04分頃、女満別駅へ到着しました。女満別駅は大空町にある駅です。オホーツク地方の玄関口でもある女満別空港は車では10分くらいの距離です。
空港からは隣の駅の西女満別駅の方が近いようです(歩いて20分以上)。
6時16分、美幌駅に着きました。オホーツク地方初の僕にとって、知っている地名の場所を実際に目にして感動しっぱなしです(≧▽≦)
美幌駅といえば美幌峠ですが、屈斜路湖の方にあるので駅からは30分ほど車でかかるそうです。
朝日に照らされる美幌駅のホームです。
定刻より少し早めに進んで順調です。美幌駅を過ぎたあたりから、牧草地?が広がってきました。
と思ったら、しばらくすると霧に包まれている地帯を駆け抜ける列車です。
景色や気候の変化を感じて面白いです。
朝早くからお仕事をしている農家や酪農の方々も見えました。日常が垣間見えて良かったです。
またしばらくすると、線路は高架となったので北見市へ入ったなということが分かりました。
周囲は住宅地やお店が増えてきました。列車もスイスイと走行します。
6時41分、北見駅へ着きました。ここでは大勢の人が続々と乗ってきました。
ホテルや商業施設が集まる北見駅前です。パラボ…なんだか外観が札幌駅前にあるエスタ(旧そごう)に似ています♪
北見駅を出発するとすぐに北見トンネルがあり、そこを通過します。
北見トンネルは北見駅と西北見駅の間にあり、市内の車通りをスムーズにするために1977(昭和52)年に開通しました。
全長は2,100mで、市街地を走る地下鉄道トンネルとしては日本最北に位置しています。
このあたりで車内放送が流れました。シカなど野生動物が多数出てくる場所を走るので徐行運転することがある、とのことでした。
なんとも心地良い走行音...これは眠気を誘いますね...
7時頃、留辺蘂駅へ着きました。眠気と戦いながら駅のホームの写真を撮ります。
留辺蘂町の町の中を走行している時はまだ覚えていましたが...ここから眠ってしまいました。
まさかのうたた寝!常紋トンネル見られませんでした
ちょっとお話が前後してしまいますが、再び目が覚めたのは7時35分頃で遠軽駅へ間もなく着く頃でした。
僕は「札幌から行けば遠軽駅の後に常紋トンネルを通過するんだ!」ということを勘違いしてしまって遠軽駅までは寝て居ようと完全に油断していました。
そして次の章でご紹介する遠軽駅でスイッチバックをして座席の回転をして、発車してグーグルマップで現在位置を確認するまでは「常紋トンネルはこのあといよいよ通るんだ・・・!」とバ勘違いしていました。(笑)
すると「あれ?常紋トンネル見当たらない( ゚Д゚)」となるのです。
そして通ってきた線路を目で遡ると・・・
「...常紋トンネル、もう通過してるやん...爆睡してたよ・・・」と凍りつくのでした。
そうなのです、常紋トンネルは「網走から行けば留辺蘂駅のあとで、生田原駅の間」だったのです・・・
いや、自分は網走から列車乗ってるじゃん...( ゚Д゚)
しかも留辺蘂駅のあと寝てしまって常紋トンネルも、次の生田原駅も見逃していたのです。
※30分ほど寝ていたということになります。
...思い起こせば7年程前に常紋トンネルの存在を知った僕は、その完成した時の経緯を知り、大変衝撃を受けました(タコ部屋労働によって作られたトンネルで、とても過酷な労働条件でした。亡くなった方や病気で弱った方も大勢いましたが、「役に立たない」ということでそのまま遺体や衰弱した状態で生き埋めにしてしまい、所謂人柱となってしまいました。戦後の十勝沖地震でトンネルが損傷した時に白骨化して出てきました)。
しかし、昭和を経て平成、そして令和になっても北海道の鉄道において、オホーツク地方へ行くためには欠かせない重要な通り道を担っているというので「この目でしっかりと見たい」と心に決めていたのです。
...今回は見られなくて大変残念ですが、次の乗り鉄の旅の新たな課題となりました。
遠軽駅ではスイッチバックで座席の回転
留辺蘂駅過ぎたあたりから30分ほど眠ってしまって、7時35分になっていました。
※普段なら起きてやっと活動する時間です…(^^;)
7時41分、間もなく遠軽駅到着です。
遠軽駅からも乗客の乗り降りがありました。停車時間は3分間なので、他の駅と比べると長く感じました。
遠軽駅からは列車の進行方向が変わるので(スイッチバック)、座席の回転をします。
皆さん慣れた感じでガシャガシャと回転します!僕も負けじと?ペダルを踏んで回転しましたよ~(≧▽≦)
現在ももちろん主要な駅ですが、かつてはここを起点とした名寄本線がありました。
名寄本線は名寄~遠軽(中湧別~湧別の支線あり)を結ぶ138.1㎞で、道央方面とオホーツク方面を結ぶ路線でしたが、1989(平成元)年に廃止されていました。
本線で廃線になってしまうのはとても悲しいですね。。
遠軽駅から名寄本線の線路が分岐していましたが、廃線になったので現在のスイッチバックの形として残っているのですね。
30年程前に想いを馳せて、旭川・札幌方面へ向かって発車します。
紅葉がだいぶ進んでいて綺麗ですね。
8時02分に丸瀬布駅を停車したあとは、列車は再び山あいを進んで行きます。川の横を通ったりと、グングンとのぼっていくのがわかります。
8時21分、白滝駅を発車して次の上川駅まではしばらく走行を続けます。
白滝駅の手前や後の駅には「白滝シリーズ」というわけで、白滝と名の付く駅がいくつかありました。
下白滝駅(2016年に廃止、現在は信号場)、旧白滝駅(2016年に廃止、地元の高校生が一人利用していて、生徒の卒業を待って廃止になりました)、そして白滝駅、上白滝駅(2016年に廃止)とあってなんだか暗記して覚えたくなります♪
先ほど通った留辺蘂駅と生田原駅の間にも金華駅がありましたが、2016年に廃止となり現在は信号場として活躍しています。
2016年といえば、北海道新幹線が開業した記念すべき年でもありましが、こうして輝かしいものの裏側ではひっそりと廃駅になってしまって少し切なくなってしまいました。
10月中旬頃の景色です。赤く染まっていて、季節を感じられますね。
しばらく走行していると車内放送が流れてきました。内容は、列車は間もなく石北トンネルを通過するのでその説明と、石北本線の歴史紹介でした。
デッキに紹介パネルを掲示しているとのことなので見に行ってみました。
列車はよりゆっくりとしながら北見峠を上がっています。
北見峠の標高は東京スカイツリーをほぼ同じ高さだそうです!634m...
8時39分、汽笛を鳴らして、石北トンネルへと入って行きます。
こちらのトンネルは1932(昭和7)年開通した4,329mです。
こうして先人たちの努力によって、現在の鉄道の交通が出来上がったのですね。
北見峠を通り過ぎたあとは少し寝てしまいましたが、険しい地形から少しだけ景色が開けてきました。
9時01分、上川駅へ着きました。
上川駅は層雲峡温泉への玄関口となっています(行ったことはありませんが…)。
また、北海道の屋根とも呼ばれている大雪山も近いです!
このあたりからは、だんだんと家や建物が見られるようになってきます。
丸瀬布駅~上川駅の辺りは険しい山道を通ってきたのだなということを改めて感じます。
9時04分頃、安足間駅で一旦停車します。札幌駅からの特急オホーツクとすれ違うためです。
ここで上りと下り列車はすれ違うのですね。
旭川駅まで来れば札幌までもう少し?!
再び列車は約40分間走り続けます。
お店や住宅地がだんだんと増えてきました。いよいよ旭川市内へ突入です!
宗谷本線と合流するところは写真を撮ることはできませんでしたが、↓富良野線と合流するところは撮影できました。旭川駅のすぐ近くです。
旭川駅は川のすぐ横に駅がありますね。河川敷は遊歩道もあって自然豊かな場所となっています。
2011年に全面開業した現在の4代目駅舎。木の温もりも感じられ、またホームもとてもオシャレでいいですね!
函館本線、宗谷本線、富良野線の3路線が乗り入れているのでやはり大きいです。
外の光が十分に入って来ています。
旭川駅でも乗客の乗り降りがあり、また乗務員も交代がありました。
ここからまた車内放送が入りました。
ここからは函館本線の線路を走行します。
旭川駅を過ぎれば、終着駅札幌まではあと少し!神居古潭を迂回して通る伊納第二トンネル、伊納第一トンネル、神居トンネル尽くしです。
そして北海道らしいまっすぐな線路を駆け抜ける列車!しかし、なんだかスピードはあまり出てなくて苦しそうな気もします...
調べてみると、札幌~旭川間は特急ライラックやカムイは最高速度が120㎞/hで特急オホーツクは最高速度が110km/hなので、若干オホーツクは速度がゆっくりのようです!
所要時間も特急ライラックやカムイは1時間25分、特急オホーツクは1時間35分と多少の差があります。
そういうわけでしたので、若干札幌まで長いと感じました(でも楽しいのでokなのです★)
10時07分、次の停車駅の深川駅です。ここからも乗客の乗り降りがありました。やはり札幌~旭川間は利用者が多いことが改めて分かります。
↑緑色のベンチがなんだか懐かしさを感じさせてくれます。
10時22分、滝川駅へ着きました。
滝川駅は2019年4月に、札沼線へ乗りに行き、終着の新十津川駅近くにあるバス停からバスに乗ってこちらの駅へ来たのが思い出です。
滝川駅は根室本線の起点にもなっています。
10時49分、岩見沢駅へ到着です。
岩見沢駅は函館本線と、ここが終点となっている室蘭本線が乗り入れています。
岩見沢駅は乗り降りしたことはありませんが、周辺の飲食店など岩見沢の街並みが気になりますね。
北海道の鉄道の歴史の中でも古い駅です。現在の駅舎は2009年からです。
岩見沢駅を過ぎればあと30分ほどで札幌駅です!石狩平野を快走します!
江別市内の駅も通過します。
ようやく札幌市内へ突入です。
平和駅近くです。千歳線の高架と合流しかけているところです。
※ちなみにこちらの千歳線はこの一週間で5回通過しました。笑
豊平川を渡ればもう間もなく札幌駅到着です!
車内では放送が流れていて、みんな降りる支度をしているところです。
この豊平川の河川敷を通る時は、いつも撮影している方がいますね。良い写真が撮れそうです。
苗穂駅を通過して、いよいよ札幌駅です!(もうお尻が限界~!)
札幌駅横のエスタが優しくお出迎えです。もうこの光景も、あと数年で見られなくなるのですね...
5時間20分の旅も、いよいよ終わりを告げました。
特急5時間20分の旅は乗りごたえありました
今回は、HOKKKAIDO LOVE!!周遊パスを利用して網走駅~札幌駅までを特急オホーツクを利用した時の車窓をご紹介しました。
北海道の中で最長の特急の旅は、長くはありましたがとても濃い時間を過ごすことができました。
同じ北海道でも場所によって季節の移ろいや風景、街並みがそれぞれ違っていて、それを見比べたり昔に想いを馳せたりすることができてとても良かったです。
ただ、常紋トンネルを寝過ごしてしまったのは最大の後悔するところだったので、いつか必ずまた乗りたいです!
とても長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
終
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